フランス ナントで考えています

2/27/2018

フランス ナント リュ・ユニーク滞在日記2
 

ナントといえばのラ・マシンを見てきました。

ラ・マシンとは、フランソワ・ドゥラロジエールが、1999年に、劇団ロワイヤル・ド・リュクスなどのマシンを作っていた技術者や彫刻家、建築家、クリエーターと共に立ち上げた団体であり、設立時は主にロワイヤル・ド・リュクスのための巨大人形を創作していたが、2008年からは、自ら人形を動かすパフォーマンスを行なう。というWikipediaからの情報。

街中を練り歩く大型人形を使った市街劇を得意とする劇団の大型人形を作っていたプロフェッショナル集団が自分たちで大型マシンを作るようになり、それでパフォーマンスをするようになったということです。20世紀初頭に建てられた旧造船所を工房として活用し、内部はギャラリーとアトリエに分かれています。ナント出身の作家ジュール・ヴェルヌやダ・ヴィンチの世界観を表現しているのですが、元・造船所だけに、規模がでかい。

 

 

 

ナントはその昔、工業・産業都市として栄えたのですが、造船業が衰退するなか、20年以上前から新しい産業として都市発展の中核にアートをすえたとのこと。ナント中心部に産業遺産が集積してることから、これらの場所を文化政策を行う場として利活用するところから、ナントの創造都市形成が始まったようです。

 

現代版サーカスとうってかわって、歴史的な建造物の教会や大聖堂、お城などを見て回るとヨーロッパの違う側面が見えてきます。

 

 

 

 

石を高く積み重ねることができるのは、地震が無いことの揺らぎのない土地への信頼があり、何百年も建物が残り保存され引き継がれていくことも歴史性や連綿と続いている文脈の認識も育むのだろうなぁと。

 

石がよく取れる地質上の特性もあるのだろうし、このような石組みは地震の多い日本では危なくてできないのではないだろうか?地震が多い国だからこその、スクラップ&ビルドな価値観はこれはこれで自分たちの文化かもしれない。木と紙によるある種の仮設としての軽さやフレキシブルな建築様式も、私たちが代々引き継いできた歴史性なんだろうし、やはりインスタレーションに向いた国民かも?などと色々と考えが促されたり。

 

違う視点から物事を考えることができるのが滞在制作の醍醐味です。海外を旅すると自分の国や街や地域のことをがよく見えてきたり、自分のいる場所のことをよく考えたりするので、結局は何を見に行ってるのか判らなくなったりするのが旅がもつ両義的な面白さと不思議さですね。

 

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高橋喜代史 Takahashi Kiyoshi 
アーティスト/一般社団法人PROJECTA ディレクター
1974年北海道生まれ。一貫して言語とコミュニケーションに関する作品を制作。近年は他者との距離や境界について考察する映像インスタレーション作品を制作。主な展覧会としてフランス、ニュージーランド、北アイルランドでの個展、カナダ、中国でのグループ展、中国吉林省図門江彫刻公園にモニュメント設置など札幌を拠点に国内外で活動。1995年ヤングマガジン奨励賞、2010年JRタワー「アートボックス」グランプリ。2012年より、500m美術館、札幌駅前通地下歩行空間での[PARC]など展覧会やアートプロジェクトの企画運営も行う。2015年一般社団法人PROJECTA設立。

 

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